9月9日は救急の日
【救急電話相談】救急車を呼ぶか否か迷ったら「東京消防庁救急相談センター」に電話しましょう。
電話番号:♯7119 24時間 365日受付
【こどもの受診に迷ったら】こども医療でんわ相談 … 電話番号:#8000
相談時間:月曜~金曜(休日、年末年始を除く)=18時~翌朝8時、土日、休日、年末年始=8時~翌朝8時
【映像通報システム Live119】119に通報したら、東京消防庁からの通報者のスマートフォンにショートメールが送信され、応急手当の動画を見ることができたり、スマホで撮影したその場の映像を東京消防庁と共有したりすることができます。
【中野区準夜間こども救急診療】
小児の初期(一次)救急として「準夜間こども救急診療」を「新渡戸記念中野総合病院」で実施しています。15歳以下のこどもを対象に、小児科医が診療してくれます。
診療時間:19~22時、年中無休
受付:18時45分~21時45分
電話で問い合わせた上、保険証・乳児医療証を持ち受診してください。
新渡戸記念中野総合病院
所在地:中野区中央4丁目59番16号電話番号:03-3382-9991
皆さんご存じのように、全国的に手足口病が大流行しています。
過去10年の同時期では、最多の感染者数です。
【手足口病】
ウイルスの型はいろいろあり「典型的な手足口の皮疹」→「中枢神経の合併症が多い」→「ひどい皮疹、爪が剥がれる」と、変遷してきました。
そして今年のそれは、医師も診断が難しいと言います。症例を紹介します。
「下肢に複数の平らな発疹」、「ふとももにぼこぼことした発疹」、「多数の赤い発疹と水疱、かさぶた」、「手のひらと指に細長い発疹」、「おしりに目立つ発疹と水疱、点状出血」、「足の裏に大きな水疱」、「全身に大きな水疱」、「体幹に多くイボのような発疹」などです。
そして、高熱の後、このようなひどい発疹が出ることが多いようです。
【症状】
発疹や水疱以外にも、いわゆる風邪症状があります。
熱、咳、鼻水、咽頭痛、頭痛、嘔吐、下痢、腹痛など。
【感染しやすい期間】
水ぶくれや発疹などの出現後、数日間。
【必要書類】
登園届 … 医師の診断を受け、保護者が書いてください。
【登園のめやす】
発熱や、口腔内の水疱・潰瘍(かいよう)の影響がなく、普段の食事が摂れること。
【 熱中症ってどんな病気 】高温多湿な環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温調節機能が崩れたりして、体内に熱がこもった状態のことです。体内が高温になり、脳に損傷を来たすと、脳は元に戻りません。
【 熱中症は予防できる 】早寝早起き、朝昼晩ときちんとご飯を食べる、規則正しい生活が最も重要です。例えば、朝食を抜けば、それだけで既に脱水状態です。こんな状態で通常の保育園生活をすれば、すぐに熱中症になってしまいます。他に、風を通しやすい服、こまめに水分を摂ることも大切です。
【 熱中症になりやすいのは… 】
[ 環境 ]気温が高い、湿度が高い、風が弱い。
[ 身体 ]風邪、下痢、嘔吐、頭痛、
寝不足、ご飯を食べていない、 その他体調不良、
⇒こんな体調のときは家でゆっくり休みましょう。
【 暑さ指数31、気温35℃ は室内で過ごす 】
環境省熱中症予防サイトにある「暑さ指数(WBGT)」で、中野区は「練馬」の値を参考にします。暑さ指数31、もしくは気温35℃以上のときは、運動禁止です。涼しい室内で過ごします。
当園では経口補水液を常備しています。
【 経口補水液 】水分と塩分を効率よく吸収できるように、水分、塩分、糖分がバランスよく作られています。スポーツドリンクでは糖分が多過ぎ、塩飴では塩分が多過ぎで、いずれも吸収率が著しく低下します。
【虫刺されの原因とメカニズム】虫が皮膚を刺したり咬んだりしたとき、虫が持っている毒や唾液がアレルゲンとなり、身体の中の抗体と反応します。そして「ヒスタミン」が分泌され、痒みや炎症などを引き起こします。いわゆる「アレルギー反応」です。これらの症状は、年齢、刺された頻度、体質による個人差が大きいです。患部を中心に広く腫れることもあります。
【ケア】患部を水で洗い流した後に、痒みや腫れを抑える薬を塗りましょう。掻くと、感染を引き起こしたり、悪化したりします。しかし痒みを我慢することはとても苦痛です。軽いうちは市販の痒み止めでも構いません。できるだけ痒みがない状態を長く保ってあげるのが早く治すコツです。症状がひどいときは、皮膚科を受診してください。
【蚊の発生源対策】
血液を吸うのはメスだけで、しかも主食ではありません。主食は、花の蜜や草の汁などです。そして水辺や水面に産卵し、生まれた幼虫(ボウフラ)は水中で育ちます。
これらを踏まえて、ご家庭でも次のことに注意しましょう。
『ジュースなどの空き缶はきれいに洗い乾かして捨てる。』
『植木鉢の受け皿、空き缶などの不要な水たまりをなくす。』
全国的に溶連菌が流行しています。当園でも、熱、目の充血や目やになどが続いています。
今月は「溶連菌」についてお伝えします。
【 症状 】
熱、のどの痛み、のどちんこが真っ赤、のどちんこ周辺に点状出血が広がる、イチゴ舌(最初は白っぽい白苔が濃くて点状にぶつぶつが目立つ。その後、白苔が落ち、ブツブツと真っ赤になる)、脚の結節性紅斑(すねの痛みと熱感を伴い、アザのようになったり発疹が出たりする)、体幹の発疹(触るとザラザラする、細かい点状のサンドペーパー様。皮が剥けることもある)、眼の充血、首のリンパ節を押すと痛い、腹痛、関節痛、倦怠感など。
【 診断 】
迅速検査を行う場合、検査をせずとも咽頭やその他所見で診断する場合があります。
【 治療 】
ペニシリン系の抗生剤が処方されます。こどもは、抗生剤により1~2日で症状が軽快します。ただ溶連菌が体の中から完全にいなくなったわけではないので、ここで抗生剤の服用をやめてしまうと再発したり合併症を起こしたりすることがあります。急性リウマチ熱を合併すると、関節、心臓、神経に炎症性変化が生じ、弁膜症の原因になります。腎炎になることもあります。抗生剤は処方された分を飲みきることが大切です。また最後まで抗生剤を飲み切ったにもかかわらず溶連菌がすぐに再発したときは、違う型の溶連菌に感染した可能性があります。通常は細菌に感染すると抗体ができるため、すぐに同じ細菌に感染することはあまりありません。ただ溶連菌はいくつか型があるため、一度感染した直後でも再度感染することがあります。必要に応じて、園でも内服させます。職員へ声を掛けてください。
・登園のめやす=抗生剤内服後 24~48時間経っていること。
・必要書類=登園届(医師の診断を受け、保護者が書く)
4月は疲れが出やすい時期です。こどもたちも家庭とは異なる環境下で、緊張の連続です。在園児も部屋や保育士が変わり、緊張しています。できるだけ規則正しい生活リズムで、新しい生活に慣れていきましょう。
【手洗い30秒以上】
手は最も感染源となりやすい部位です。大人もこどもも、登園したらまず、門を入ってすぐの手洗い場で、30秒以上手を洗ってください。
【体調チェック】
機嫌、顔色、睡眠は十分か、平熱か、眼症状(めやに、充血、かゆみ)、咳や鼻水、下痢や嘔吐 吐き気 腹痛、頭痛、発疹、とびひ、痛い部位、頭 他のどこかを打撲、ケガ、やけど、割れ爪、歯が抜けそう 等々 … どんな些細なことでも「いつもと違う」ことは、必ず登園時にお知らせください。また、病気やケガは必ず受診し、医師に「登園して他の子にうつさないか」「登園して症状が悪化、急変の危険性はないか」「ケガは保育可能な状態か」などを診断してもらってください。
【欠席や早退】
新型コロナの第5類移行後、欠席早退の内訳は、2023年度の「各感染症にかかった人数」「熱や呼吸器症状を発症した人数」は いずれも、過去1~2位の多さです。今年度も年間の早退欠席日数は、0~2歳児クラス=20~30日、3~5歳児クラス=10~15日ぐらいになるのではないかと推測しています。
花粉症のシーズンです。原因となる花粉は61種類もあります。小児は特に、鼻炎症状が多いです。今月はアレルギー性鼻炎についてお届けします。
…かゆみ…
アレルギー性鼻炎では痒みを生じます。こどもは痒みを適切に訴えないことがあります。鼻を下から上に強くこすったり、軟口蓋(のどちんこの手前)に独特の出血斑が見られたりします。鼻の痒みを解消するために、舌打ちするのが原因のようです。
初期療法
以前は花粉飛散期より前から治療を開始することが勧められていましたが、最近は症状が出現し始めたらすぐに治療を開始することも初期療法に含めています。花粉症の治療は、症状がひどくなってから治療を開始するよりも、早めに治療を開始した方が、ピーク時の症状を抑えられます。
抗ヒスタミン薬
寝る前に内服した抗ヒスタミン薬の眠気は、翌日にも影響する場合があります。内服している場合は、職員へお知らせください。
鼻噴霧ステロイド
ステロイドという表記のためか、不安を感じる人もいます。しかし、最近の鼻噴霧ステロイドは、全身的な副作用が極めて少なくなり、リスクは低いです。軽症でも使用し、抗ヒスタミン薬以上に有効性が高いです。また、種類によっては眼症状にも効果を示します。
市販の点鼻薬
血管収縮剤の含まれた物が多いです。これは鼻づまりに短期的な有効性が高いものの、長期間使用することで薬剤性鼻炎を引き起こします。使用している場合は、必ず主治医へ伝えましょう。
鼻洗浄
鼻洗浄とは、生理食塩水(食塩濃度0.9%)で鼻腔を洗浄することで、鼻うがいとも言われます。簡便なキットが販売されており、生理食塩水を使用すれば痛みもほとんどありません。毎日行うことで薬物療法を少なくすることができます。
嘔吐・下痢・腹痛などの感染性胃腸炎が12月~1月遷延化しました。保育園のような密接した集団生活の場、症状があっても登園せざるを得ない状況など、感染拡大防止は非常に困難な環境です。今後とも、感染拡大防止にご協力ください。
発症者数 … 12月11日~28日=21名、1月4日~16日=23名
便秘
こどもの便秘はよくあります。「週に2回以下」「5日以上出ない日が続く」「毎日出ていても、出すときに痛がる、肛門が切れて血が出る、硬い便、コロコロの便」などは便秘と考えます。便秘は腸内細菌叢(そう)を乱し「便が勝手にもれる」「硬い便の奥から便(べん)汁(じゅう)がもれる」便失禁をしてしまいます。大人になるまで治療が必要な場合もありますが、適宜 治療すれば、快適に暮らせます。治療は早く始めた方が経過は良いです。再発もとても多いです。再発した場合は、すぐに治療を再開しましょう。成長し「便秘=当たり前のこと」「自尊心から便失禁を隠す」ようになると、なかなか治せません。
悪循環
便秘症は放置しておくとだんだん悪くなります。硬い便を出して肛門が切れ痛い思いをすると「次の排便を我慢」「肛門の筋肉を緩めながらいきむ」「両足をクロスして便を我慢」するようになります。しばらく我慢していると便は出なくなります。そしてそのまま大腸に便が残ります。大腸は便から水分を吸収し便はどんどん硬くなり、排便するときには、非常な痛みを伴います。そしてますます便を我慢するという悪循環に陥ります。このような状態が続くと、常に便が直腸に留まり、腸はだんだんと鈍感になります。通常は、直腸に便が溜まれば便意を生じるのですが、それが起こり難くなります。そしてますます便は長く腸に留まり硬くなります。
治療
浣腸や飲み薬で出します。浣腸はすぐに効果が得られ楽になります。しかし硬い便を出すことになり苦痛を伴う可能性もあります。肛門を触られることに恐怖心が強い、且つすぐに出さなくて良い場合は、下剤を使うこともあります。効果は1~2日かかります。また、年齢などの条件により、効果の低い内服薬を使わざるを得ないこともあります。良い排便に必要なものは「自律神経の働き」です。これは生活環境や食事内容だけで整えることはできません。早めに受診してあげましょう。
【マイコプラズマ肺炎】
病原体は自分で増える微生物です。咳や鼻水などの飛沫感染、それに加え よだれ などの分泌液に触れる接触感染で、うつります。潜伏期間は2~3週間程で、熱、だるさ、頭痛などから始まり、続いて乾いた咳が出ることが多いです。咳は徐々に強くなり、解熱後も3~4週間続きます。痰の絡んだ湿った咳が悪化し、喘息になることも、よくあります。肺の音は聞こえず、打診で診断されることも多いです。迅速検査の感度は40%。症状や周囲の感染状況から診断されることも多いです。しかし、特に乳幼児は、他の風邪症状と似ており、診断は難しいです。抗菌薬(抗生物質)によって治療し、治療期間は10~14日間です。
【耐性マイコプラズマ感染症】
耐性菌に感染した場合は、他の抗菌薬での治療を考えます。
【RSウイルス】
何度も感染と発病を繰り返します。生後2歳までにほぼ100%の子が感染します。
【気管支炎や肺炎】
これらの感染症は、気管支炎や肺炎にまで至りやすいです。長引く咳、夜から明け方にかけて咳が多い、仰向けに寝ると苦しそう、飲食で咳が出やすい等などあれば、悪化している可能性が高いです。再受診し、それらの症状を詳しく医師に伝えましょう。
【カビ生えてませんか?】
カビは呼吸器系の症状を悪化させます。衣類やオモチャ、タオルやシーツ等々、黒い点々はありませんか?カビは冬も生えます。布類のカビは、洗濯表示に従い、酸素系もしくは塩素系漂白剤で除去しましょう。その後完全に乾燥させてからしまいましょう。
寒くなると身体が縮こまり、猫背になりやすいです。今月は「姿勢」について掘り下げてみます。
猫背になる原因
お腹・背中の筋力低下、普段の姿勢などの生活習慣による影響が大きいです。お絵描きや読書中など前かがみの姿勢、食事中の姿勢を注意してみてください。
猫背が引き起こす問題
背骨が丸くなることで、自然と頭部が前に突出した姿勢になります。頭部は、上半身の土台の真上に乗っていることが理想的で、その方が、身体の負担が少なくなります。こどもの頭の重さは、体重の約10%です。これが前に突出するだけで、首や肩の筋肉疲労が強くなります。胸郭の動きを妨げ、呼吸が浅くなり、口呼吸になります。口呼吸では、口が常に開いた状態となり、舌で歯列を支えられなくなります。そのため咬み合わせも悪くなります。背骨や肋骨周りの柔軟性が低下し、身体全体をうまく使えなくなり、運動能力や集中力も低下します。
姿勢と食事
「食べる」という微細運動の効率を良くするためには、粗大運動である「座位」を安定させることが重要です。足が安定しないと、こどもはインナーマッスルの安定が得られず、食べ物を噛み取り、かじって飲み込むという微細な運動を練習できません。
椅子の座り方
〇1歳までのこどもは、足がぶらぶらしないもの、トレイの高さがこどもの乳頭とへその真ん中に来るように。
〇1歳以降、もしくは、歩けるようになったら、足・ひざ・マタの3つの関節が90°になることを意識し、足底全体が床・足台に乗っていること。背当ては肩甲骨まで支えられる高さ。食卓の高さは、こどものへそと乳頭のほぼ中間で、こどもが食卓に前腕をつけたとき、肘関節が90°になる位が適切です。
季節性インフルエンザの流行が、昨年末から継続しています。ここ数年、インフルエンザの流行が少なかったので、特にこどもは免疫が低下していると思われます。
【 ワクチン 】
インフルエンザの予防接種は、発症を抑え、肺炎や脳炎などの合併症を防ぎ、重症化防止効果があります。ワクチンは、効果を発揮するまでに約2週間かかり半年程度効果が期待できます。医師によっては、こどもへのワクチン効果を疑問視する人もいます。これは、過去の接種量の少なさが起因しているかもしれません。2010年のシーズンまでの接種量から、2011年以降は増えています。1950~1960年代に使用されていたものは、その精製度が低かったため、発熱しやすい成分が含まれ、副反応が多く、乳児への使用の懸念から量が少なく設定されたためです。1972年に、その副反応を起こしやすい成分を取り除いたワクチンが開発されたのですが、接種量はそのまま受け継がれてしまいました。その後、少ない接種量での有効性は疑問視されるようになり、現在に至っています。しかしいまだ、1歳未満に対する予防接種量が少ない昔のイメージが残っているかもしれません。しかしその有効性については、すでにいくつかの大規模なランダム化比較試験で効果が実証されています。
検査
発熱からの時間によって、感度が異なります。発熱してから12時間=35%、12~24時間=66%、24~48時間=92%というデータがあり、発熱してすぐは、検査しない医療機関もあります。ただ、受診は検査だけが目的ではありません。熱が高い、症状がひどいつらい等の場合は、必ず受診してあげましょう。
かぜ
インフルエンザ以外の「風邪」も流行っています。「しょっちゅう風邪をひいて大丈夫?」「ずっと風邪をひいてる」と心配になる気持ちは、とてもよくわかります。原因になるウイルスは200種類以上もあるので、何度も風邪はひきます。症状の続く期間は、鼻水やノドの痛み、だるさなどは、約15日、咳は25日位です。6~8割位の子は、1週間経っても症状が残っています。治りかけては別の風邪をひく … と続くので「ずっと風邪をひいている」ように感じるのですね。ただし、油断せず、症状が長引いたり悪化したりするときは、都度、受診しましょう。
今年度は、過去(2012~2022年度)と比較して、著しく早退欠席者数が増加しています。過去と今年度の、全園児の早退欠席平均日数を比較してみると、5~7月はどの年よりも多く、6月にいたっては過去最高値30日弱を示しています。ただ、何か診断を受けた人数は例年と変わりありません。熱、咳や鼻水などの風邪症状が多いのです。推測ではありますが、新型コロナの感染症分類5類移行に伴い、行動範囲が広がったことが最も大きな要因と考えられます。コロナ対応期間は登園を控えていた子も多く、感染症罹患率低下につながったものと思われます。下半期は、胃腸炎、インフルエンザ、新型コロナ等が流行する時期です。引き続き、手洗いの励行、症状のあるときは必ず受診を、よろしくお願いします。
咳
22時~朝4時頃 咳込みませんか?乾いた咳、詰まったような咳が続いていませんか?呼吸する時、みぞおちがや、首元、小鼻がへこんだり、肩が上がったりしませんか?寝ると咳がでやすいですか?どれか一つでも思い当たる節があれば、必ず受診しましょう。鼻水による炎症や咳、気管支炎、喘息、肺炎、副鼻腔炎、逆流性食道炎など、原因はいろいろ考えられます。
繰り返す熱
違うウイルスに感染し続けているだけかもしれません。しかし、中耳炎や副鼻腔炎、心臓の炎症、川崎病など、何か隠されている可能性もあります。前回受診した結果が、今回も同じとは限りません。必ず受診してあげてください。
【 受診先を変更するのも一案です!】
なかなか治らない場合、受診先を変更するのも一案です。実は、聴診器で呼吸音、胸の音を聴くのは、とても奥深く大変意義のある行為なのです。呼吸器系でこじらせているなと感じた子は、是非、呼吸器系に長けた医療機関を受診してみてください。
9月9日は救急の日。中でも多い、こどもの転落事故についてお届けします。こどもが落ち始めて地面に着くまでの時間は、一瞬です。保護者が片時も目を離さないことは難しく、仮に見ていたとしても、すぐそばにいなければ、救うことは困難です。重大な事故を防ぐために、こどもの転落事故の特徴を知り、事前の対策を取りましょう。
【家具などからの転落】
0歳を中心に低年齢の子で発生。
・受傷部位は頭が多い。
・保護者が目を離した隙の転落が多い。
対策
ベビーベッドに寝かせたときは、転落防止策を常に上げておく。たとえ一瞬でも、ソファなど高さのあるところに寝かせない。
【遊具からの転落】
3~8歳を中心に幅広く発生。
・受傷部位は頭や腕が多い。
対策
施設や遊具の対象年齢を守る。紐やフードのついていない服を着る。リュックなどを身につけたまま遊ばない。保護者が必ず付きそう。
【窓やベランダからの転落】
3~8歳を中心に幅広い年代で発生。
・頭を中心に広範囲を受傷。
・高所からの落下は生命にかかわる。重大なケガにつながる。
対策
こどもが勝手に窓を開けたり、ベランダに出たりしないように、手の届かない位置に補助鍵をつける。窓やベランダの手すり付近に、足場となるような物を置かない。小さなこどもだけを家に残して外出しない。窓を開けた部屋やベランダでは、こどもだけで遊ばせない。
【階段からの転落】
1歳前後に多く発生。
・頭を中心に受傷、全身打撲のこともある。
対策
ベビーゲートなどを正しく取り付け、常にロックしておく。
【抱っこおんぶからの転落】
0歳に多い。
・受傷部位は頭が殆ど。
対策
抱っこ紐で前にかがむときは、必ずこどもを手で支える。抱っこやおんぶをするとき、降ろすときは、低い姿勢で行う。バックルやストラップを適切に閉める。
【正しい靴の選び方】
【 今履いてる靴はちょうど良い? 】
中敷きを出し、その上に立たせてみます。ゆび先に0.7~1cm余裕のある状態がちょうど良いサイズです。
【 正しい履き方 】
①マジックベルトをゆるめ履き口を広く開ける。②足を靴の中に入れかかとトントン。③マジックベルトをしっかり引き寄せ、緩まないように留める。
全国的に新型コロナ、インフルエンザが少数ながら続き、RS、溶連菌、ヘルパンギーナ、アデノウイルス(咽頭結膜熱、流行性角結膜炎、胃腸炎など)が増えてきています。コロナ禍前の水準に戻りつつあるようです。今月はアデノウイルスについてお届けします。
【 アデノウィルスってどんなウイルス? 】
ウイルスの型が現時点で分かっているだけで57個あります。型によって、主症状が異なります。診断は症状を診て行われることが殆どです。
【 流行性角結膜炎 】
主症状は「高熱は少ない」「ノドの赤みも強くはない」「目のひどい充血、めやに」
【 出血性膀胱炎 】
主症状は「真っ赤な血尿」「排尿時痛」です。治療すれば2~3日で良くなり、潜血検査も10日程で改善します。
【 ノド 】
扁桃に線状や点状の白苔が出ます。しかし、目立った所見ではなく、他の感染症と区別するのが難しいです。
【 呼吸器 】
重症の肺炎を引き起こす型があります。髄膜炎、脳炎、心筋炎などを併発することもあります。
【 胃腸炎 】
灰色の便が出たらアデノウイルスかもしれません。ロタのような白ではなく、少し灰色寄りです。幼児の長引く下痢の原因は、アデノの場合がよくあります。下痢は1週間程続きます。腹痛、嘔吐もあります。熱は軽いことが多いです。
【 咽頭結膜熱 】
主症状は「39℃以上の高熱、37℃以上の微熱を上がったり下がったりしながら5日程続く」「扁桃が腫れ、ノドが痛む」「目のひどい充血、めやに」頭痛、腹痛や下痢を伴い、耳周囲や首のリンパ節が腫れることもあります。
【 登園のめやす・必要書類 】
「流行性角結膜炎=結膜炎の症状が消失していること・意見書」
「咽頭結膜熱=発熱、充血等の主症状が消失した後2日経過していること・意見書」
「胃腸炎=嘔吐、下痢等の症状が治まり、普段の食事が摂れること・登園届」
「 熱中症」のはなし
いよいよ熱中症シーズン。暑さに慣れる間もなく、急に暑くなったり、湿度が高くなったりしています。今月は熱中症についてお届けします。
【 熱中症の原因 】
体温が上昇して体温調節機能のバランスが崩れ、体内に熱が溜まってしまうことです。体温が上昇した場合、人の体は適度な体温を維持するために、汗をかいたり皮膚温度を上昇させたりして熱を体外へと放出します。この機能が損なわれることで熱中症が生じます。
【 実はプールも要注意!】
水中にいると自覚はなくとも、実はたくさんの汗をかいています。水中では暑さを感じにくいのですが、発汗により水分はどんどん失われ、いつの間にか脱水を起こしているのです。外気温に加え、水温も高くなると、体内の熱は逃げにくくなり、熱中症リスクが高くなります。
【 暑さ指数(WBGT) 】
環境省が発表している「暑さ指数」が31℃以上、または、気温が35℃以上の場合は、水遊び・プールも含め、外遊びはしません。
【 水分 塩分 糖分 がポイント 】
水分、塩分はご存じの人が多いと思いますが、実は「糖分」もポイントです。理由は、腸管での水分吸収を促進するためです。主要な糖「ブドウ糖」は、腸管内でナトリウムが同時にあると速やかに吸収されます。そしてそれらに引っ張られ水分も吸収されるというのがそのメカニズムです。スポーツドリンクは糖分が多過ぎるため、腸からの吸収率が低下します。当園では、OS1を常備し、散歩時には携帯しています。
【 朝食は必ず摂ってください 】
こどもは大人よりも多くの水分を必要とします。朝食を抜いただけで、低血糖、脱水となり、生命を脅かす熱中症になりやすくなります。朝食抜きでの保育園生活は命取りです。
東京を含む関東エリアは、日本の中でも様々な花粉が大量に飛ぶエリアです。東京23区は多摩地域から大量のスギ花粉が飛来します。ヒノキ、ハンノキ、イネ、加えて黄砂も、5月はまだ多いです。関東エリアは草の花粉も他のエリアより多く、しかも長い期間飛散します。花粉の季節に咳で悩む人は多いです。「出だすとなかなか止まらない」「咳が苦しくて夜寝られない」「乾いた咳」「夜に悪化」ということが多いです。風邪薬や咳止めを飲んでも、一向によくならない咳は風邪ではなく「喘息などのアレルギーの咳」の可能性があります。
スギ花粉の時期に喘息症状の人が増えるのは、スギ花粉の表面に「オービクル」という約0.5~1μmの微粒子がありそれがはがれて気管支に入るからです。オービクルはスギ花粉と同様にアレルギー反応を起こすため、気管支でアレルギー反応が起きます。山間部では多量の花粉が飛びますが、花粉は結構重いので山や畑の水分を含んだ土に着地すると再び飛び立つことは少ないです。しかし都市部では、乾いたアスファルトに花粉がたまることが多いため容易に何度も何度も飛び上がります。そうこうしている間に、人や車に繰り返し踏みつけられ、花粉が粉砕されオービクルなどが作られてしまいます。
また、黄砂、PM2.5なども花粉表面を傷つけ破裂させます。さらに危険なのは、花粉のアレルゲン物質が微細化し、PM2.5中の硫酸塩などと一緒に空気中に浮遊するので、有害化学物質やアレルゲン物質も、1μm以下のPM1.0として放出されてしまうことです。このメカニズムが「昔より花粉症で悩む人が増えていること」「都市部で花粉症に悩む人が多いこと」「都市部でスギ花粉の季節に喘息が増えること」の大きな理由です。ひどくなる前に受診し、肺炎、喘息発作などを予防しましょう。
4月は疲れが出やすいです。こどもたちも家庭とは異なる環境下で、緊張の連続です。在園児も部屋や保育士が変わり、緊張しています。できるだけ規則正しい生活リズムで、新しい生活に慣れていきましょう。
【 登園前にご確認ください 】
機嫌、顔色、睡眠は十分か、平熱か、眼症状(めやに、充血、かゆみ)、咳や鼻水、下痢や嘔吐 吐き気 腹痛、頭痛、発疹、とびひ、痛い部位、頭 他のどこかを打撲、ケガ やけど、割れ爪、歯が抜けそう 等々 … どんな些細なことでも「いつもと違う」ことは、必ず登園時にお知らせください。また、病気やケガは必ず受診し、医師に「登園して他の子にうつさないか」「登園して症状が悪化、急変の危険性はないか」「ケガは保育可能な状態か」などを診断してもらってください。
【 感染症にかかりやすくなる 】
保育園に行き始めると、熱や風邪、胃腸炎など、感染症にかかりやすくなり、欠席や早退が増えます。保育園は、低年齢で免疫機能の未熟なこどもたちが濃厚に接触しながら、長時間一緒に生活しています。感染した子との接触を断つことはできません。こうして、いろんな感染症にかかりながら、免疫機能が向上していきます。個人差はあるものの、入園後1年程経つと、休む日数が減り始めます。
【 発熱 】
人には、感染症から身を守る働きが備わっています。日常よくみられる発熱は、生体の防御反応です。体温を上げることにより、バイキンの働きを弱め、繁殖を抑える効果があり、病原体との闘いを有利にします。解熱剤は「使うべきとき」に使うものです。例えば「体温が40℃でも全身状態が悪くなくて、水分摂取もできるなら使用しない」「38℃でも熱が苦しくて眠れない、水分が摂れないなどがあれば使用する」といった具合です。「どのようなときは使った方が良いのか」医師に確認しておきましょう。また「解熱した」と判断できるのは、24時間以上平熱が続いた状態です。食欲がなかったり、元気がなかったりするのは、病気が良くなっていないことを示しています。厚労省より発行されている「保育所における感染症対策ガイドライン」には「24時間以内に38℃以上の熱が出た場合や、または解熱剤を使用している場合は、登園を控えるのが望ましい」と書かれています。
【 手洗い30秒以上 】
大人もこどもも、登園したらまず、門を入ってすぐの手洗い場で、30秒以上手を洗ってください。こどもが泣く、荷物が多い、お湯が出ない、ただでさえ急いでいるのに混んでいてなかなか洗えない、等々ご不便をおかけし申し訳ありません。アルコール消毒だけで済ませるには、大量に噴霧する必要があり、補充が追い付きません。持病があり感染症に弱い子もいます。今一度、感染拡大防止にご協力くださいますよう、よろしくお願いします。
【 園での取り組み 】
毎日、玩具・物品・園舎の消毒を続けます。職員は必ず不織布マスクを着用し、食事などで外したときは会話をしません。
中野区全域でも、インフルエンザの流行が続いています。嘔吐や下痢などの胃腸炎症状を伴うケースも増えています。何か症状がある場合は、必ず受診し、医師の診断を受けてください。なお、インフルエンザに関して、今年度は、意見書は必要ありません。他の感染症は、これまでどおり、意見書や登園届が必要です。よろしくお願いします。
【 潜伏期間も人にうつす 】
発症前日からウイルスは排泄されています。潜伏期間は約24時間(1~2日)です。
【 インフルエンザの症状いろいろ 】
最も頻度が高いのは発熱です。微熱の場合もあります。鼻水と咳を伴うことが多いです。発熱+嘔吐、腹痛、下痢などの消化器症状もあります。また、インフルエンザは、もともと熱性けいれんを起こしやすいウイルスです。けいれんの時間が短く、左右対称で、すぐに意識も清明になれば、熱性の可能性が高いです。しかし、区別は難しいと思います。必ず受診しましょう。
【 こどもは重症化しやすい 】
0~4歳児の入院が多いです。入院理由は、6ヵ月未満では、細気管支炎と敗血症の疑いが多く、6ヵ月以上ではそれに加え、けいれんと肺炎の頻度が増えます。
【 検査を受けるタイミング 】
発症から12時間以内だと、感度は40%前後まで低下します。発症48時間を経過すると検出率は低下します。つまり、発症翌日に検査すると、一番効率がよさそうです。しかし、高熱や、症状がひどい、ぐったりしているなどの場合は、それとは関係なく、速やかに受診してください。
【 抗インフルエンザ薬の効果 】
48時間以内に投与すれば、有症期間を1日程短縮できます。できれば24時間以内に投与すると効果が高いと言われています。
【 抗インフルエンザ薬の副作用 】
タミフルの副作用で一番多いのが嘔吐などの消化器症状で、5~10%に見られます。リレンザは乳製品に対して過敏症の既往がある子におけるアナフィラキシーの報告があるので注意が必要です。
【 再発熱に注意 】
経過中、いったん解熱した後、24時間以上の間をあけて再発熱することがあります。なんの合併症もなく1週間前後で再発熱することもあります。中耳炎や肺炎を起こしていることもあります。必ず受診してあげてください。
インフルエンザが流行しています。保育園は学級閉鎖もなく、完全隔離は難しく、感染拡大しやすい施設です。そんな保育園での感染予防について今一度掘り下げてみます。
【 手洗い 】
門を入ったら、まず、水やお湯と石鹸で手洗い30秒以上。その後、アルコール消毒をしてください。アルコール消毒だけで感染予防するためには、多量にアルコールをすりこみ蒸発させる必要があります。限られた資源です。ご協力よろしくお願いします。また、できるだけ、爪は短く整えておきましょう。
【 マスク 】
園内では、大人は必ずマスクで鼻と口を覆ってください。持病などでできない人は不要です。また、マスクを触るのは必要最小限にし、触った後は必ず手を洗いましょう。
【 咳・クシャミエチケット 】
①マスクをつけて
②マスクが無い場合はティッシュで覆って、その後手洗い。
③ティッシュも無い場合は、腕で覆って、その後腕・手を洗う。
【 粘膜に触れない 】
目や鼻、口など、粘膜に触れないように心がけましょう。
【 規則正しい生活 】
決まった時間に寝て起きて食事を摂る。栄養バランスのとれた食事。適度な運動。この「規則正しい生活」を送ることにより、自律神経、ホルモンバランスが整えられ、免疫力が向上します。また、生活の秩序を保つことにより、こどもは見通しと安心感をもって暮らせるようになり、心理的発達にも好影響をもたらします。
【 受診 】
発熱は受診。熱がなくとも咳やくしゃみ、ノドの痛み、頭痛、腹痛、下痢、吐き気、関節痛、発疹、倦怠感などの何か症状がある場合は、必ず受診しましょう。また、受診後も、症状が改善しない、悪化している場合は、再受診しましょう。
中野区全域で、新型コロナウイルス感染症、胃腸炎流行の園が散見されます。現在の新型コロナウイルス感染症は、こどもの感染率も高く、胃腸炎から始まることが多いようです。胃腸炎の割には、脈が弱く、末梢の冷感が強い子が、心筋炎となり、重症化するケースも増えているとのこと。ウイルスがどのように変化していくかも、まだわかりません。できるだけ人混みは避け、手洗いを励行し、感染予防に努めましょう。
嘔吐下痢は感染性胃腸炎
非感染性の胃腸炎とは、食物アレルギーや腸重積、腸閉塞、胆のうの病気など、重症な病気が原因のものです。
【 診断はどうするの? 】
症状で診断されます。ウイルスの違いでは治療は変わりません。対症療法が基本です。そのため、必ずしも便の検査が必要なわけではありません。
【 経口補水液 】
OS-1など、経口補水液を常備しておきましょう。スポーツ飲料は、糖度が高過ぎるため、腸からの吸収が悪いのです。経口補水液を嫌がる場合は、果汁100%のリンゴジュースと半々で混ぜてみましょう。それも苦手な場合は、塩分も補給できるお味噌汁やスープ、薄めたリンゴジュースなどを、あげてみてください。いずれにせよ、少しずつ根気よくです。
【 吐いてすぐに飲ませない 】
例え水であっても、吐いた後すぐに飲むと、また吐きます。吐くとノドが乾くので、水分を欲しがりますが、ここは我慢です。10分程様子を見て、ティースプーン1杯程度の水分を与え、大丈夫そうなら、また1杯と、少しずつ水分摂取させてあげましょう。
【 脱水に注意 】
胃腸炎で注意しなければならないのが脱水症です。小児が脱水症を発症しやすい理由として、小児の体液の出入りが成人よりも早いことが挙げられます。皮膚に張りがない、爪を5秒間圧迫して爪の赤みが回復するまでに2秒以上かかる、尿が減った、落ちくぼんだ目、脈が弱い速い、呼吸が浅い速い、などがあれば、脱水の可能性が高いです。
【 むやみに使わない 下痢止め 吐き気止め 】
下痢止めや吐き気止めを飲むと、ウイルスを中にとどめておくことにもなります。医師は「必要」「内服した方が良い」と判断した場合、処方します。以前処方されたものや、市販薬を、勝手に飲むことはやめましょう。
中野区全域では、新型コロナウイルス感染症に加え、溶連菌感染症、RSウイルス感染症、手足口病が、少しずつ出てきました。今月は、その中から「溶連菌感染症」についてお話しします。
溶連菌感染症
症状の代表的なものは、発熱(38〜39℃)とノドの痛みです。しかし、3歳未満ではあまり熱があがらないと言われています。そして、体や手足に小さくて紅い発疹が出たり、舌にイチゴのようなツブツブができたりします(イチゴ舌)。
そのほかに頭痛、首すじのリンパ節の腫れ、腹痛や嘔吐などの腹部症状もみられます。急性期を過ぎると、発疹のあとには落屑(皮むけ)が認められるようになります。風邪と違って咳や鼻水が出ないことも多いです。この病気には潜伏期間があり、実際に感染してからだいたい2〜5日で症状がでます。小児では、咽頭痛の15~30%に溶連菌が認められます。ノドをこすって検査し、短時間で結果が出る 迅速抗原検査で診断されることも多いです。日数を要する培養検査に比べると、やや感度が落ち、偽陽性や保菌(菌は持っているが症状はない状態)ということもあります。過去28日以内に溶連菌で治療歴のある子の11.5%で偽陽性になった研究報告もあります。症状のない子の保菌率は10.5%という統計結果(メタアナリシス)もあります。
医師は、検査結果だけでなく、「熱、咳、リンパ節の腫れ、扁桃炎の状態、年齢」等を総合的にみて診断します。心臓や関節・神経が侵害されるリウマチ熱、腎炎などの後遺症を予防するため、処方どおり、さいごまで内服しましょう。また、必要に応じて、園でも内服させます。職員へお尋ねください。
薬を飲んでくれない
かなり味は改善されてきましたが、それでも舌の敏感なこどもは、嫌がることも多いです。内服ゼリーでも嫌がる子がいます。濃厚なバニラアイス、コンデンスミルク、ケーキシロップ、はちみつ(1歳未満は不可)、チョコレートクリーム、牛乳などは、「苦味・まずさ」を緩和してくれます。アイスクリームは、フリーザーから出して15~30分放置し、やわらかくなった状態に薬をふりかけ、かき混ぜジェラート状にします。また、マヨネーズや納豆で飲める子もいます。これらが使える薬もありますので、医師にご相談ください。なお、食物アレルギーにはご注意ください。
【 登園のめやす 】
抗生剤を内服後、24~48時間経過していること。
【 必要書類 】
登園届 … 医師の診断を受け、保護者が書いてください。
【 インフルエンザについて 】
例年と変更があります。当園のめやす(発症日を0日とし、その後5日を経過し、かつ解熱後3日を経過していること)を園より確認させていただきます。登園の前日までに、園へご連絡ください。今季は「意見書」は必要ありません。
今年は7日が立冬、22日が小雪です。そろそろ空気が冷たく乾燥し、ウイルスが蔓延しやすい環境になってきました。今月は、こんな季節に用心したいインフルエンザについてお届けします。
【 A香港型の大流行か?! 】
「今年は日本でも大流行する」と予測されています。日本と季節が逆のオーストラリアで流行したことが一指標となっており、その80%以上がA香港型。欧米、中国、韓国でも、A香港型が増加しています。インフルエンザはA・B・Cと3種の型があります。中でもやっかいなのがA型です。A型は140種類以上もあり、感染した人や動物の体内でどんどん進化を続けるため、また新型ウイルスが現れるという特徴があります。新型は免疫を持つ人も少なく、ワクチンが効かない可能性も高く、世界的大流行に陥りやすいのです。そして感染力も強力で、重症化しやすいのです。
【 予防法 】
1. 流行前のワクチン接種
3. 飛沫感染対策としての咳エチケット (袖で行うのは最終手段です。マスク・ティッシュなどで行うのがベストです。)
3. 水分補給
4. 適度な加湿
5. 十分な休養、バランスのとれた栄養
6. 人混みを避ける
7. そして何より「手洗い」「顔洗い」です。しょっちゅう手と顔を洗い、ウイルスを洗い流しましょう。
【 うがい豆知識 】
日本はうがい文化です。室町時代の文献に、うがいの励行が載っています。しかし、最近、その効果が疑問視され始めています。うがいは口腔粘膜についたウイルスを洗い流す効果はあります。
しかし、ウイルスは20分程度で細胞内に侵入してしまいます。これでは一日中うがいをしていなければ間に合いません。また、ウイルスは鼻からも侵入します。これが「うがいでの予防は難しい」とされる所以です。
・登園のめやす … 発症した後5日を経過し、かつ解熱した後3日を経過していること。
・必要書類 … 意見書(医師に書いてもらう)
咳、鼻水の多い子が依然多いです。中野区全域では、新型コロナウイルス感染症、手足口病、ヘルパンギーナ、RSウイルス感染症が流行しています。こどもは、頻回に風邪をひきます。それは、風邪の原因となるウイルスが200種類以上あり、それらに出会う度に、感染する可能性が高くなるためです。そして、大人のように2~3日では治りません。全体的な症状は15日目、咳は25日目までに90%が改善するとされています。1週間症状が続いても、不思議なことではありません。1週間経っても6~8割くらいの子の症状は残っています。こどもは気管支・副鼻腔の形状から、気管支炎や副鼻腔炎になりやすいです。早めに受診してあげてください。また、受診した際、医師に「次はいつ受診すれば良いか。1週間後か、2週間後か。」「症状がどのようになった場合に、再受診した方が良いか。」を確認しておきましょう。
病院を選ぶ際「近所」「遅くまで診てくれる」「休日も開いている」というのは、とてもありがたい条件です。
しかし「症状に応じて」「目的に応じて」病院を選ぶことは、こどもの長い将来、有益な情報となります。
鼻水や咳の多い子、気管支拡張剤テープを貼っている子が増えています。こどもたちにも「咳について~受診が大事」という話をしています。今月は、ともすれば「ふつうの風邪」と流されかねない「咳」についてお届けします。
【 受診に有用な情報 】
例えば「ゲホゲホ」「ゴホゴホ」「ケンケン」「コンコン」「湿った咳」「乾いた咳」「ぜいぜいする咳」と、いろんな咳があります。咳が出る“タイミング”も重要です。
「1日中」「眠っている時に多い」「眠っている時は出ない」「寝付いた時や明け方に多い」「夜22~24時と明け方4~6時の咳が一番きつい」「走ったり運動したり泣いたり笑ったりした後に出る」「花火やタバコ、お線香の煙でむせ込む」…など、咳が出る状況は咳の原因を探るのにとても重要な手がかりになります。「過去に食物アレルギーやアレルギー性鼻炎と言われたことがある。」「家族に喘息やアトピー性皮膚炎の人がいる」このような情報を医師へ伝えましょう。
【 気管支拡張剤は咳止めではない 】
医師はもちろん、そのことを理解し、デメリットも 鑑み、有益性が高いと診断したからこそ、気管支拡張剤テープを処方しているはずです。特に低年齢や、吸入や内服が難しい子には、当座はこれでしのぎ、喘息治療に入るということもあります。
いずれにせよ、テープを貼っても咳が続く、悪化するなどの症状がある場合は、もう一度受診するか、呼吸器系に長けた病院を受診しましょう。
【 副鼻腔炎(ちくのう症)かも 】
「風邪を引きやすい」「いつも風邪と診断される」「またすぐに咳が出る」「咳がなかなか治らない」このような場合の多くは鼻・のど・口(上気道)に原因があることも多いです。症状は鼻水と睡眠中の激しい咳込みで、時には吐きそうになるくらい咳き込みます。夜だけ熱が上がることもあります。
しかし受診したときは咳も熱もなく、とても元気そうに見えます。聴診器を当てても気管支や肺の音に異常はありません。いつも風邪と診断されますが、良くなってもすぐにまた同じような症状を繰り返します。診察中も比較的元気なのですが、注意して観察していると、口がぽかんと開いています。黄色や緑色の鼻水も出ていて、頻回に鼻をすすっています。
このような症状に気づいたら、「副鼻腔炎(蓄膿)」の可能性が高いです。小児、特に1-5歳くらいの副鼻腔炎は「繰り返す咳」や「クループ症候群」の原因になりやすいです。
息をするのも辛い程の暑さです。当園では、暑さ指数31℃以上、もしくは、乾球温度35℃の場合は園舎内で過ごします。また、暑さ指数28℃以上の場合も、外での激しい運動は控えます。光化学スモッグ注意報が発令されたときは、窓を閉め、園舎内で過ごします。そんな中、ちらほらと増え始めている感染症についてお届けします。
【 溶連菌感染症(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎)】
発疹が出ることが多いです。溶連菌感染症は将来的に重大な合併症を引き起こさないよう、医師の指示通り、内服薬を服用してください。必要に応じて園でも内服させます。職員へお知らせください。
【 咽頭結膜熱(プール熱) 】
発熱、咽頭炎(咽頭発赤、咽頭痛)、結膜炎(結膜充血、眼痛、流涙、眼脂)などが現れます。アデノウイルスが原因で、感染力は強力です。一人感染すると一気に広まる感染症です。
【 手足口病 】
ウイルスの型によって、水疱の出る部位や、熱の程度などが異なります。手足、腕、口の周り、口の中、お腹、お尻、陰部、ふともも、膝などに水疱や発疹が出ます。顔に出ることもあります。また、症状が落ち着いてしばらくしてから、皮膚が剥けたり、爪が剥がれたりしますが心配ありません。時間経過と共に元通りになります。
【 新型コロナウイルス感染症 】
変異を続け、感染力は強いです。保育園はいろんな健康状態の子が集まる場所です。今一度、感染拡大防止にご協力くださいますよう、お願いします。先日配布した中野区からのお便りにもありましたが「こどもの発熱や呼吸器症状等がある場合は登園を控え、症状によってはかかりつけ医を受診し、登園可否を診断してもらって…」「24時間以内に38℃以上の熱が出た場合や、解熱剤を使用している場合にも登園を控えて…」「同居のご家族に発熱等の体調不良が認められる場合は、こどもも家庭で様子をみて…」等々、よろしくお願いします。
※どんなに軽い症状でも必ず受診し、医師に「登園して他の子にうつさないか」を診断してもらってください。
当園の職員は、プール時のリスク、救命、熱中症等について、毎年学習し、訓練しています。熱中症予防には、規則正しい生活が不可欠です。
【熱中症にひそむ脱水症 】
熱中症とは、暑い・蒸し暑い環境で起こる体調不良のことです。脱水症と異常高体温によって起こります。脱水症になると、熱を逃す働きが弱くなります。すると、体温が下げられなくなり、体温上昇で様々な機能障害を引き起こしてしまいます。
【 こどもが脱水になりやすい3つの理由 】
①成長期は水分を多く必要とし、水分の出入りが激しいこと。②体重当たりの不感蒸泄(皮膚や呼吸から失われる水分)が、大人と比べて多いこと。大人は体重1㎏あたり15mL(体重60㎏の場合900mL)。こどもは体重1㎏あたり25mL(体重30㎏でも750mL)。③汗をかく機能や腎臓の機能が未熟なこと。
【 脱水のサイン 】
【規則正しい食生活を】
からだに入ってくる水分は、代謝による水分、食べ物、飲料水などです。出ていく水分は、尿、便、汗、不感蒸泄です。からだに入ってくる水分は、飲料水からだけではありません。食べ物が代謝されることで生まれる水分(代謝水)もあります。
【規則正しい睡眠を】
寝不足は、自律神経の働きを悪くするため、体温調節が働かなくなります。
季節の変わり目ということもあるのでしょうか、熱・咳・鼻水・皮膚炎・目の充血・下痢などが増えています。
【 必ず受診してください 】
咳や鼻水、嘔吐や下痢、皮膚症状、頭部打撲や処置を要する外傷など、どのような症状の場合も、必ず受診してください。「帰りに受診」ではなく、登園可否について、医師に診断してもらってください。そして登園時に、症状や診断結果を口頭でもお知らせください。保育園は集団生活です。基礎疾患を持つ子もいます。感染拡大防止には、皆さんのご協力が必要です。よろしくお願いします。
【 目の充血 】
アレルギーや、ちょっとこすっただけでも充血はします。しかし、アデノウイルスが原因の咽頭結膜熱(プール熱)や流行性角結膜炎、エンテロやコクサッキーが主因の急性出血性結膜炎という場合もあります。これらは1名感染者が出ただけで、一気に広まり、失明や全身麻痺の危険性もある感染症です。朝起きたときに目やにがついていたら、目やにを残した状態で眼科受診してください。目やにが多い方が正しい検査結果が出やすいためです。
【 気管支炎や喘息 】
就学前のこどもたちは、大人と比べて、気管が細くやわらかいので、呼吸音がヒューヒュー・ゼイゼイ・ゼロゼロとなりやすいです。しかし、気管支炎や喘息という場合もあります。気管支の炎症が続くと、わずかな刺激が入っただけでも気管支の壁が腫れ、痰が分泌されます。気管支周囲の筋肉が縮もうとして、気管支が狭くなり発作が起こります。そのため、炎症を治さない限り、いつまでも発作が出現します。そうこうしているうちに気管支自体が硬くなり治療が難しくなります。早めに受診し、重症化を防いであげてください。
5月を迎えて
5月は移動性高気圧に覆われ晴れる日が多く、外遊びが楽しい季節です。その反面、気温の上昇も手伝ってか、皮膚トラブルも増えています。今月は皮膚トラブルについてお届けします。
【 皮膚科を受診してあげてください 】
こどもの皮膚は大人のそれよりも薄く繊細です。外気、汗、ほこり、花粉などのアレルゲン、マスクの影響も否めません。掻き壊してとびひにならないうちに、早めに受診してあげてください。
【 水いぼ 】
数が少ないうちに皮膚科を受診し処置してもらうと良いです。掻き壊し傷から浸出液が出ている部分は覆ってきてください。水いぼの場合は、発疹を覆えばプールには入れます。とびひも水いぼも、アトピー性皮膚炎など、皮膚が繊細な子ほど、悪化しやすく、長引きやすいです。
【 ケガ 】
傷などから血液や浸出液が出ている場合は、必ず覆ってきてください。
【 ガーゼ 絆創膏 包帯などを持ってきてください 】
血液、浸出液など、全て感染源となり、他の子にうつしてしまいます。ガーゼ等が剥がれた場合は、園で付け替えます。予備を多めに持ってきてください。
【 とびひ 】
発端は虫刺され、あせも、かぶれなど様々です。原因は何であれ、症状が悪化すれば、それは「とびひ」です。掻き壊し傷から浸出液が出ている部分は、全て覆ってきてください。顔や耳など覆えない部位は、医師に「登園しても他の子にうつさないか」「覆える方法はあるか」などを必ず確認してください。浸出液は全て感染源となります。とびひの場合、プールには入れません。早めに受診し、今のうちに治してあげてください。
入園、進級、おめでとうございます。こどもたちも家庭生活とは異なる環境下で、入園当初は緊張の連続です。在園児も部屋や担任が変わり、緊張しています。特に4~5月は疲れが出やすい時期です。できるだけ規則正しい生活リズムで、新しい生活に慣れていきましょう。今年度も、こどもと保護者が元気に過ごせるような健康情報をお伝えしていきます。よろしくお願いします。
【 登園前のチェックポイント 】
・機嫌、顔色は良いですか?・よく眠れましたか?・平熱ですか?・目やには出ていませんか?・咳や鼻水は出ていませんか?・下痢や嘔吐、腹痛はありませんか?・頭痛はありませんか?
・発疹はありませんか?・とびひは受診しましたか?・どこか痛いところはありませんか?
・頭、他のどこかをぶつけていませんか?・ケガ、やけどはしていませんか?・爪は割れていませんか?・歯がグラグラしていませんか?
どんな些細なことでも「いつもと違う」と思ったら、必ず登園時にお知らせください。
また、病気やケガは必ず受診し、医師に「登園して他の子にうつさないか」「登園して症状が悪化、急変の危険性はないか」「ケガは保育可能な状態か」などを診断してもらってください。
【 こどもと発熱 】
人には、感染症から身を守る働きが備わっています。日常よくみられる発熱は、生体の防御反応です。体温を上げることにより、バイキンの働きを弱め、繁殖を抑える効果があり、病原体との闘いを有利にします。やみくもに解熱剤を使うことは、発熱⇔解熱の繰り返しに無駄なエネルギーを使い、体力消耗に繋がります。解熱したと判断するのは、24時間以上平熱が続いた状態です。食欲がなかったり、元気がなかったりするのは、病気が良くなっていないことを示しています。また、新型コロナウイルス感染症流行中の現在「解熱後24時間経過するまで」「家族に体調不良者がいる場合」は、お休みをお願いしています。感染拡大防止にご協力くださいますよう、お願いします。
【 マスク再点検をお願いします 】
布やウレタンマスクが、毎日の洗濯で伸びている子もいます。鼻や口が出ないピッタリサイズか、今一度ご確認ください
【 新型コロナウイルス感染拡大防止のために 】
・手洗い30秒以上 … 大人もこどもも、登園したらまず、門を入ってすぐの手洗い場で、30秒以上手を洗ってください。こどもが泣く、荷物が多い、お湯が出ない、ただでさえ急いでいるのに混んでいてなかなか洗えない、等々ご不便をおかけし申し訳ありません。アルコール消毒だけで済ませるには、大量に噴霧する必要があり、補充が追い付きません。そして、保育園には、持病があり感染症に弱い子がいます。今一度、感染拡大防止にご協力くださいますよう、よろしくお願いします。
・園での取り組み … 毎日、玩具・物品・園舎の消毒を続けます。職員は必ずマスクを着用し、食事などで外したときは会話をしません。こどもたちの食事も、パーティションを使います。
今月は、当園の感染症1年を振り返り、お届けします。
新型コロナウイルスの感染力が強いこともあってか、ポピュラーな感染症は少なかったです。5~6月にRSが8名ありました。感染性胃腸炎は6月、12~1月と流行し、保健所へ報告しました。
「完全に腹痛・下痢・嘔吐などの症状が消えないうちに登園すると、感染拡大してしまう。」と指導を受けています。私は1名でも感染が疑われればすぐにポスター掲示し、皆さんに協力を仰ぎ、人数が増えるごとに厳しい文言でお願いしています。皆さんの協力なくしては、感染拡大防止は叶いません。
仕事等、簡単に休めるわけもなく、とても大変だと、心苦しく思っています。しかし保育園の性質上、1名出ればすぐに感染拡大してしまうことを今一度ご理解ください。今後とも、ご協力よろしくお願いします。
【 手洗い30秒以上 】
登園直後の手洗い30秒以上、引き続きお願いします。全ての蛇口からお湯が出るわけではなく、また、お忙しい中混んでいることも多く、ご迷惑をお掛けし申し訳ありません。アルコール消毒で代替するには、手指がびっしょり濡れるぐらい噴霧し、特に指先を念入りに浸し、完全に乾かす必要があります。このようにアルコールを使用していると、補充が追い付きません。今後とも、ご協力よろしくお願いします。
もみじぐみの皆さん、ご卒園おめでとうございます。小学校で皆さんの個性が生き生きと育ちますように。
在園の皆さん、来年度もよろしくお願いします。
新型コロナウイルスは続き、律した生活にお疲れの人もいらっしゃることでしょう。保育園は、その性質上、感染拡大しやすい施設です。我々職員は当然のことながら、皆さんのご協力なくして感染拡大防止はできません。仕事を持つ皆さんの気持ちや立場を思い、いつも感謝しています。ご協力、ありがとうございます。門をくぐって即の手洗い30秒以上、引き続きよろしくお願いします。さて今月は、今増えているこどもたちの症状についてお話します。
【鼻水】
元気そうなこどもでも、なぜか鼻水は出ている … こどもは大人に比べ、免疫力が低いため、風邪をひきやすいからです。鼻の粘膜は適度に湿っていますが、ウイルスや細菌が侵入すると、それを流し出そうと鼻水の分泌が一気に増えます。最初は透明でサラッとしていますが、粘膜の炎症が強くなるに従い、黄色く粘り気を帯びてきます。この鼻水を溜めたままにしておくと、鼻腔内の細菌が増殖し、副鼻腔炎、いわゆる蓄膿や中耳炎を引き起こしやすくなります。乳幼児の、鼻と耳をつないぐ管は太く短く水平です。そのため、鼻から入ったウイルスや細菌が耳に入り込みやすいのです。鼻は すすらず、できるだけこまめにかみ、外へ押し出すことが大切です。また、鼻をほじると、鼻の中に傷ができたり、ウイルスや細菌が含まれた鼻水が奥に入り込み、そこから中耳炎を引き起こしたりします。そして、小さい子は上手に鼻をかむことができません。鼻水はこまめにとってあげてください。鼻水吸引器を使うと、しっかり鼻水を押し出しやすいです。大変ですが、こまめに取り除くことが、一番のケアになります。
【 咳 】
副鼻腔から出た鼻水が、前へ流れると鼻水、後ろ ノドへ流れると咳となります。集団生活の中、何度も風邪のウイルスをもらうので、ずっと鼻水や咳が続くことも多いのです。
【 目やまぶたが腫れる 】
目と鼻は、鼻涙管でつながっています。鼻が詰まると、鼻涙管の出口がふさがれ、涙が逆流し、目やまぶたが腫れるのです。
休暇中、生活リズムは崩れていませんか。インフルエンザや胃腸炎などの流行期です。早めに日常リズムに戻し、 感染症と闘える基礎体力や免疫力を高めておきましょう。さて、年始はお餅をノドに詰まらせる事故報道が増えます。こどもも注意してください。消費者庁の報告では、平成26年から令和元年までの6年間に、食品誤嚥からの 窒息で14歳以下80名が死亡、そのうち5歳以下が73名と9割を占めています。今月は窒息防止についてお届けします。
【 こどもは窒息しやすい 】
大人に比べて嚙む力が弱く、硬い物でも丸飲みしてしまうことがあります。咳をする力も弱いため、気管に入りそうになったものを、咳で押し返すことが苦手です。また、歩いたり走ったりしながら食べたり、口いっぱいに頬張ったりすることも窒息につながります。食材では、ツルッとしたものや、プチトマト・ぶどう・カップゼリー・ピーナッツなどの豆類・飴玉なども危険です。お餅・ご飯・パン・焼き芋など、粘着性が高く、唾液を吸収するものは飲み込みづらいです。リンゴ・イカ・えび・貝類・肉類などの嚙み切りにくい物も要注意です。また、食事中に眠ってしまったときは、口の中に食べ物が残っていないか確認し、残っている物は取り除いてあげてください。
風邪やインフルエンザ、胃腸炎などの流行期です。こどもたちの鼻水や咳も増えています。新型コロナウイルス感染症も第六波が懸念されています。引き続き、こどもの健康チェック、受診をお願いします。
【 健康観察 】
平熱より高い、咳や鼻水などの風邪症状が続いている、吐き気・吐く・下痢気味・腹痛などがある、頭痛、目の充血や目やに・かゆみ、等々、何かしら症状がある場合は、必ず受診し「感染性ではないか、人にうつさないか」「いつもどおりの園生活が送れるか」医師に診断してもらってください。そして診察結果を、園へご連絡くださいますと助かります。こどもたちの健康管理のため、ご協力、よろしくお願いします。
【 手洗い 】
こどもたちに手洗い指導をしたときにも約束しました「登園したら、まず、玄関先の手洗い場で丁寧に手を洗ってください。」石鹸と流水で30秒以上洗ってください。特に指先、爪の周りを念入りに洗ってください。アルコール消毒だけで済ませる場合は、かなりびしょびしょに濡らしすり込み乾かす必要があり、供給が追い付きません。ご協力、よろしくお願いします。
【 常時換気 】
保育園では、エアコンで温度調整しながら、窓を開け、常時換気しています。対面方向に窓がない部屋は扇風機を使い、空気の流れを作っています。
【 生活リズムを整える 】
十分な睡眠をとり、バランスの良い食事を摂ると、脳内リズム、自律神経が整い、免疫力が高まります。こどもは脳も発達途上にあります。「睡眠は大事」と言って聞かせても、できません。そのため、周りの大人が習慣化してあげる必要があるのです。
【 職員は不織布マスクを使っています 】
空気感染の予防は難しいですが、私たちは、できる限りの感染予防に努めます。
乾燥肌、皮膚炎など、こどもの搔いている姿が目立ってきました。今月は、大切なスキンケアのお話をします。
【 皮膚科は長くなる 】
「すぐに治らない」「がんばってケアしているのに治らない」と、通院を中断してしまっていませんか。特に、皮膚の繊細な子は症状が変わりやすく、皮膚科と長いお付き合いになります。不安になる気持ちもとてもよくわかります。その時々の症状に応じて治療内容は変わるので、こまめに通院し続けることが大切です。次の予約日前でも、症状が変わったら受診してあげてください。
【 スキンケア 】「掻かないように」してあげるのがポイントです。
何よりもまずは清潔 … その子の肌に応じたボディソープなどをしっかり泡立て、なでるように優しく洗ってあげます。
たっぷり保湿 … 洗浄剤をしっかり洗い流したら、清潔なタオルで水気を取ります。その後、薬や保湿剤をたっぷり塗り保湿してあげます。症状のある部分はデコボコしているため、薬などを薄く塗り伸ばしたり、すり込んだりすると、出っ張っている部分に薬がつかず、良くなりません。
塗り残しやすい部分 … 洗い残しやすい部分は塗り残しやすい部分です。
・肘、膝、わきの下、お尻の下、お尻の割れ目などは、しわを伸ばして。
・指のしわは、グーにして伸ばす。
・耳の裏、耳たぶ、髪の生え際も忘れずに。
刺激を減らす … 綿素材でも、ガサガサして刺激になる子もいます。柔軟剤が刺激になる子もいます。その子に応じた衣類を着せてあげましょう。また、爪を滑らかに整えて、掻き傷を防ぎましょう。
寒暖差が大きく、体調管理が難しいですね。今月は、このようなときに気を付けたい症状について、お届けします。
こんな症状が出たら、皮膚科もしくは小児科を受診しましょう。
【 寒暖差アレルギー 】
気温差が激しいときにクシャミ、鼻水、咳などが強く出たり止まらなくなったりします。目が充血したりかゆくなったりする人もいます。検査をしても、アレルギーの原因やウイルスなどは見つからず「寒暖差アレルギー」と診断されることがあります。通常、鼻やノド、冷たい空気が入ってくると血流を豊富にし、粘膜を増やす働きがあります。ところが、寒暖差が激しく、急に冷たい空気が入ってくると、この粘膜を増やすシステムが過剰に反応してしまうのです。それで、クシャミ、鼻水、咳などが出ます。
【 寒冷じんましん 】
冷たい風に当たった頬や手の甲から出始めることが多いです。ひどくなると全身にかゆみや赤みが広がります。暖房で汗をかき、それが冷えて刺激になることもあります。
【 温熱じんましん 】
温かさが刺激となり発症します。カイロや暖房なども刺激となります。温まりやすいお腹や、ふとももの内側から出ることが多いです。
当園では、毎年プール開きの前に、全職員、AED使用法の復習、蘇生訓練を行っています。都心では救急車の到着が遅くなること、溺水の救命率は10%を切ることなどを学習し、そもそも溺れさせないための監視体制を徹底的に復習します。
乳幼児は水深5cmでも溺れます。よちよち歩きの頃や、動き回る1〜2歳は、身体に対して頭が相対的に大きく、重心が上にあります。浴槽の中をのぞき込もうと身を乗り出したり、浴槽にはまり込んだりする恐れがあります。はまり込んでしまった浴槽から身体を出せる器用さや能力もありません。こどもの居場所は常に把握しておくことが不可欠です。また、浮き輪にこどもを乗せたままにしてはいけません。転覆します。スマホに夢中になったり、別の用事に集中したり、宅配便を取りに行ったりなど、絶対にこどもから目を離してはいけません。事故は、こうしたわずかな隙に起きるのです。溺れるとき、人は静かに溺れます。大声で助けを呼ぶことはありません。そのため異変に気付きにくいのです。
二次溺水
肺に水を吸い込むと、それが数時間後もしくは1〜2日後に二次溺水が起きる可能性があります。川や湖で泳いだ場合のバクテリアは言うまでもなく、水による化学的刺激の結果、炎症や呼吸困難や咳などが、後から生じることがあります。そうして、二次溺水が24~48時間以内に起きます。二次溺水の症状は、咳の悪化や呼吸困難です。息をしようと必死になっているように見え、咳が治まりません。二次溺水が起きるのは稀ですが、症状があれば、即受診しましょう。
乾性溺水
少量の水が気道痙攣を引き起こして呼吸困難になった場合に起きます。こどもが水面下に沈んで、大量の水を飲んだ状態ではありません。乾性溺水は、水が気道に痙攣を引き起こし、気道の閉塞につながって呼吸に影響します。症状があれば必ず受診しましょう。
RSウイルス感染症が世界的に流行しています。当園でも、呼吸器系の症状が増えています。このウイルスは高温多湿を好み、亜熱帯地域では雨季に流行します。昨今の日本は亜熱帯化し、夏に流行しているようです。また、下気道炎を起こし、重症化しやすいです。重症化は発症5日目くらいに起こりやすいです。乳幼児の肺炎の50%、細気管支炎の50~90%がRSウイルスによるものと言われています。
下気道炎を起こすと
元気がなくなる、飲食量が減る、ゼイゼイ・ヒューヒューという呼吸音が聞こえる、寝つきが悪くなる、呼吸が苦しく胸やお腹をベコベコさせるような呼吸をする、肩で息をする。こんなときは即受診です。
何度も感染します
2回目、3回目と感染する頃には、年齢があがり、重症化リスクは下がっていることが多いです。大人も感染しますし、条件によっては重症化することもあります。
中耳炎も!
特に、低年齢の子は中耳炎を併発しやすいです。
大人が感染源
感染しても気付かないほど軽い症状のことが多いので、油断してしまいがちです。風邪症状がある大人は乳幼児に近付かないことが一番の予防です。
受動喫煙
タバコを吸う大人は気をつけてあげてください。受動喫煙も感染や重症化のリスクを高めます。また、喫煙後45分は有害成分が口や体から出ています。喫煙は屋外で行い、深呼吸を繰り返し、45分経過してから帰宅しましょう。
パラインフルエンザウイルス3型
こちらも散見されているようです。春から夏にかけて流行するポピュラーなウイルスです。RSに比べると、全体的に軽く済むことが多いですが、両者の症状は似ています。また、時に、細気管支炎や肺炎を引き起こすこともあります。
嘔吐や下痢、腹痛などが増え、早々に感染性胃腸炎として対応しました。保健所からも「症状が治まるまで休まなければ遷延する」とアドバイスを受けました。仕事を休むことは難しいなか、ご協力くださいまして、ありがとうございます。
熱や風邪症状についてはRSウイルスではないかとの診断が多かったです。RS検査は対象児以外の検査は実費となるため、通常行いません。中野区全域では「ライノウイルスではないか」との診断が散見されました。どちらも症状は似ています。重症化すれば肺炎で入院することもあります。熱があるときはもちろん、冒頭の症状があるときは必ず受診してあげてください。その後も症状が悪化したり長引いたりするときは、再受診してあげましょう。
プールと皮膚症状
高温多湿、虫刺されなどから、皮膚症状が悪化する子が増える季節です。プールに入れない場合もあります。2つの代表的な感染症をお知らせします。
【 とびひ(伝染性膿痂疹) 】
とびひとは皮膚に細菌が感染することで起こる皮膚の病気です。虫刺されやあせも、その他肌荒れなどを搔きこわした部位に細菌感染し、どんどんとんでいった状態を「とびひ」と言います。とびひになってしまった時は、分泌液が出ている部分は全てガーゼなどで覆ってきてください。顔など覆えない部分がある場合は、登園できません。また、原則プールには入れません。早めに受診治療してあげましょう。
【 水いぼ(伝染性軟属腫) 】
水いぼとは皮膚に小さな丸いイボができる以外に特に症状はなく、かゆみも痛みもありません。基本的には自然治癒することが多いですが、まれに全身に広がって悪化したり、ほかの子に移してしまう場合もあります。水いぼはプールに入ることはできますが、水着やラッシュガードで部位を隠して入ってください。また、アトピー性皮膚炎など皮膚が繊細な子は悪化しやすく、水いぼから とびひ になることもあります。掻き壊した痕から血液や分泌液などが出ている部分はガーゼなどで覆ってきてください。顔など覆えない部分がある場合は、プールには入れません。症状によっては治療しない場合もありますが、必ず受診し、医師の指示を仰ぎましょう。
6月4日は虫歯予防デイです。
今月は歯の健康についてお知らせします。
【 仕上げ磨きをしっかりと! 】
こどもを仰向けに寝かせ、頭を保護者の膝の上にのせ、口の中をよく観察してください。歯ブラシに慣れていないうちは、清潔な指やガーゼなどで口の中を拭ってあげましょう。上唇の裏の筋(上唇小帯)は強く触ると痛いので、気を付けてあげてください。歯ブラシはできるだけ小さなものを使い、歯は1本あたり5秒優しく磨いてあげましょう。2歳頃までは、上の前歯の歯と歯の間や、歯と歯茎の境目が虫歯になりやすいので注意しましょう。上唇の裏は唾液による自浄作用が少ない部位です。飲食物のカスがついていたらガーゼなどで拭ってあげてください。長く口を開けたままだと、唾液がノドにたまり呼吸ができず苦しくなります。一度歯ブラシを口から抜いて、唾液を飲み込ませてあげましょう。
【 朝起きてすぐ、夜寝る前 】
寝ているときは、唾液の量が減り、虫歯菌が増えやすいです。その状態で朝を迎えるので、起きたときの口の中はとても汚いです。寝る前と、朝起きてすぐは、必ず磨きましょう。
【 楽しく磨こう 】
ハミガキを嫌がるときは、優しい笑顔で楽しい歌を歌いながら磨いてあげてください。保護者も一緒に楽しい雰囲気でハミガキすると良いでしょう。
【 六歳臼歯 】
6歳頃に生える、最初の永久歯です。上と下の歯の咬み合わせを決定するとても大切な歯です。虫歯にならないよう、丁寧に磨いてあげましょう。
新型コロナウイルスの変異株が広がっています。研究は続けられ、その受容体から、重症化しやすい条件など、分かってきたことも増えてはきました。しかし全てが明らかになり、正しい対処法が見えるのは、まだずっと先のことです。なかなか光が見えてこない道を長く歩き続けることは疲れますよね。そんな中で不穏なニュースが続けば、ため息も増えるかもしれません。保育園は、色々な子が過ごす所です。持病があったり、呼吸器系が弱かったりと、様々です。今一度 気を引き締めて、一緒に感染防止対策を続けましょう。さて他の感染症ですが、今年も静かな様相を示しています。おたふくかぜ、溶連菌感染症が単発で認められるだけです。例年ですと、これから先はこれらに加え、アデノウイルスによる咽頭結膜熱(プール熱)や流行性角結膜炎、胃腸炎などが流行し始めます。
手洗い30秒は、感染予防に有効な手段です。皆さん、引き続き、登園直後の手洗い30秒をお願いします。
【 こどもと熱 】
こどもが熱で苦しんでいると、つらくなりますよね。薬で楽にしてあげたくなるかもしれません。でもちょっと待ってください。ヒトの体には、感染症から身を守る働きがあります。日常よくある熱は、からだがバイキンと戦うために必要な症状なのです。体温をあげることで、バイキンを弱らせ、増えるのを阻止します。やみくもに解熱剤を使えば、発熱と解熱を繰り返し、エネルギーの無駄遣いとなり、体力を消耗させてしまいます。通院・投薬はその都度医師の処方・指示のものをおすすめします。また体温は、一般的に、朝は低く夕方に高くなります。測定時の状態、運動や入浴、食事や外気温などにも影響を受けます。平熱より1℃高いのは「熱がある」と言えるでしょう。感染症の予兆かもしれません。保育園を休むめやすにしてください。
【いつでもご相談ください】
入園後1年は、いろんな感染症にかかりやすいです。仕事を休んだり早退したりすることは、職場に気をつかいつらくなることもあると思います。その気持ちを思いながら、いつも電話しています。また、こどもの健康のみならず、家族のことも含め、どんな些細なことでも結構です。いつでもご相談ください。
【毎日の検温、健康チェックをお願いします】
毎朝体温を測り、全身チェックをしてください。腹痛、吐き気、下痢、発疹、とびひ、目の症状、やけど、頭を打ったなどは、必ず受診し、医師に「登園しても他の子にうつさないか」「保育園で通常の生活ができるか」を確認してください。
【新型コロナ対策】
熱や、風邪症状、胃腸炎症状などがある場合は必ず受診し、医師の指示を仰いでください。なお、熱が出た場合は、平熱に戻ってから24時間経過した後、登園してください。同居のご家族が体調不良の場合も同様です。受診し、医師が「こどもの登園可」と診断した場合は、登園してください。
【手洗いのご協力お願いします】
登園したら、大人もこどもも、必ず 入り口の手洗い場で、手を洗ってください。
【家族の感染症】
「意見書」「登園届」に記載の感染症にかかったご家族は、登降園の付き添いは控えてください。やむを得ずいらっしゃる場合は、その旨を職員へお知らせください。門の外で送り迎えをお願いします。
感染拡大防止に加え、ペーパータオルを大切に使うことや、ゴミをコンパクトに捨てることもご協力くださいまして、ありがとうございます。みなさんのその行動が、とても励みになります。これからもよろしくお願いします。
今年度は新型コロナ一色でした。症例が重なり、エビデンスが集まり、いろんなことが解明されるにはまだ時間がかかるでしょう。そんな中でも、こどもたちはすくすくと育ちました。身長はどれくらい伸びたでしょうか。今月は、こどもの成長についてお話します。
【 こんなふうに大きくなる 】
人は生まれたとき約50cmです。1歳までにその身長の半分くらい伸びて75cmになります。2歳までに生まれた身長の4分の1伸びて87cmに。4歳までに同じように伸びて、生まれたときの身長の2倍100cmになります。この時期の成長には、栄養摂取が大きく関与しています。その後、年間6cmずつ伸びます。この時期の成長には「成長ホルモン」が大きく関わっています。
【 受診のめやす 】
・1年に伸びたのが4cm未満 ・成長曲線の下限を下回っている
「小柄な家系だから」と思っていても、実は別の原因が隠されている場合があります。ホルモン異常、骨や軟骨、臓器の異常、脳腫瘍など重大な病気が潜んでいることもあります。これらの異常は、早期発見早期治療が要です。まずは受診してみましょう。
【 近隣の専門病院 】
東京医科大学病院、河北総合病院、日本大学医学部附属板橋病院、
東京女子医科大学病院、慶應義塾大学病院
新型コロナウイルスの感染者数、重症者とそれに準ずる呼吸不全の人の増加が著しいです。換気、手洗い、マスク、密を避ける、できるだけ外出しないなどの感染防止対策を続けましょう。PCR検査を受けたときの連絡、家族の症状による休み、解熱後24時間の休み、その他休む基準など、引き続きご協力よろしくお願いします。
【 コチコチの足 】
こどもの足を観てみてください。乾燥や、厚くコチコチになった角質がありませんか。手は、指の一本一本、爪の周り、指と指の間、しわを伸ばして と、丁寧に洗いますよね。足も同じです。丁寧にくまなく洗ってあげてください。角質化し易い部分は、かかと、足の裏、足の甲、ゆびの関節、爪の周り、内側と外側のくるぶしです。きれいに洗って、硬い角質は除去し、保湿してあげてください。尿素入りのクリームは角質をやわらかくしますが、それが適さない症状もあります。改善しないときは、皮膚科を受診しましょう。
ちなみに … 耳の後ろ、周りも、洗い残しが目立つところです。
【 ガサガサの手 】
みんな、頻繁に丁寧に手を洗うので、例年よりも荒れ易いかもしれません。ささくれ、あかぎれ、しもやけ、ひびわれはないでしょうか。荒れた皮膚はバリア機能が低下します。感染防止対策としても保湿は不可欠です。市販のハンドクリーム等で改善しない場合は、皮膚科を受診しましょう。
【 ガサガサの手 】
みんな、頻繁に丁寧に手を洗うので、例年よりも荒れ易いかもしれません。ささくれ、あかぎれ、しもやけ、ひびわれはないでしょうか。荒れた皮膚はバリア機能が低下します。感染防止対策としても保湿は不可欠です。市販のハンドクリーム等で改善しない場合は、皮膚科を受診しましょう。
新型コロナウイルスに限らず、空気感染について方々から聞こえるようになってきました。換気は30分に1回では意味が無く、常に少しずつでも空気を動かすことがポイントです。寒い中での換気は、暖房器具やカイロなどが恋しくなりますね。こどもは「熱さ」に対する経験値が低い為、熱い物に触れたらどうなるかということが予測できません。今月はかわいいこどもたちをやけどから守る方法をお届けします。
【 こんな所にご注意!】
炊飯器
蒸気の出ない製品、チャイルドロックで蓋が開かない製品もありますが、何よりも、こどもが触れないようにしましょう。
電気ケトル、電気コード
延長コードなどにつまずき、ポットやアイロンで大やけどする事故も多いです。電気コードはこどもが触れないようにしましょう。
グリル付きコンロ
一般的な魚焼きグリルの窓は、最高で150℃にもなります。火を止めてから15分経過後も50℃以上あります。
テーブルクロス
テーブルの上のお味噌汁やコーヒーを浴びて大やけど、という事故も多いです。
ヘアアイロンやドライヤー
こどもの髪は、必ず大人が手で髪をとかしながら、温風が一カ所に留まらないよう常に動かして使いましょう。また、大人がヘアアイロンやドライヤーを使う時は、こどもが触れない場所で使いましょう。
【 低温やけど 】
あたたかく心地よい60℃位でも、1分でやけどをします。50℃では3分です。42℃で6時間で細胞が変化したという報告もあります。使い捨てカイロやホットカーペットなどは要注意です。
【 応急処置 】
痛みがやわらぐまで、20分以上流水で冷やします。目や耳などは、氷や保冷剤を包んだ冷たいタオルで冷やしましょう。服は無理に脱がさず、水ぶくれは破かず、何も塗らず、皮膚科・形成外科・外科を受診してください。
【 感染防止対策 引き続きよろしくお願いします 】
予想通り、気温低下に伴い、新型コロナウイルスの感染者数が増えています。経緯や症状など詳細は、まだ不明なことも多いです。引き続き感染防止対策にご協力くださいますよう、お願いします。体調不良時は必ず受診し「登園しても他の子にうつさないか。感染性ではないか。」を医師に診断して貰ってください。また、本人のみならず、家族、きょうだいが体調不良の場合も、お休みをお願いします。体調不良とは、熱や風邪症状、嘔吐や下痢、腹痛などの胃腸炎症状、頭痛、目の症状など全てを指します。よろしくお願いします。
【 風邪!バカにできません! 】
熱、咳や鼻水などの子が増えています。この時期、代表的な風邪ウイルスがいくつか流行しているようです。特に、呼吸器系の繊細な子は、なおさら症状が悪化し易く、治り難いです。早めに小児科や呼吸器科、耳鼻咽喉科、アレルギー科などを受診してあげましょう。気管支炎や咳喘息、喘息などは、治ったように見えても、気道の炎症が続いていて、ちょっとしたことが引き金となり、発作を起こします。軽いうちに治療し大きな咳の発作、喘息発作などが起きないようにコントロールを続けることが重要です。ここで治療をしなければ、運動制限や生活全般に支障を来します。こどもは症状をうまく伝えられません。そして、症状に慣れてしまうと「これがふつうだ」と勘違いし続けます。その為、かなり悪化するまで、分からないことが多いです。大人も、自分自身が同じような症状でなければ、なかなか察してあげることも難しいです。些細なことでも「おかしいな」と感じたら、すぐ受診しましょう。また、受診していてもなかなか治らない、悪化するなどの場合も、医師に相談しましょう。結果、それが治癒への近道となり、仕事を休む時間を減らすことにつながります。
【 乾燥肌注意報 】
乾燥肌の悪化している子がとても増えています。市販薬やワセリンでは、かえって悪くなることも多いです。早めに皮膚科を受診し、外用薬を塗ってあげましょう。皮膚炎がひどくなると、リンパ節が腫れたり、アザになったり、皮膚が硬く変色したりして、大人になっても消えないことも多いです。また、皮膚炎はあらゆるアレルギーの原因となります。皮膚炎を放っておくと、そのうちの3割が喘息になります。塗り薬など、医師が「保育園でも塗った方が良い」と判断した場合、預かります。職員にご相談ください。
【冬の蕁麻疹】
温熱や寒冷蕁麻疹。室内外の温度差が大きい冬に発症し易いです。
・蕁麻疹とは … 皮膚にある細胞が刺激を受け、ヒスタミンという化学物質が放出されることで起こります。ヒスタミンには皮膚の血管を拡張させる作用があります。血管が拡張することで、血液中の液体成分が血管の外に漏れます。これが、皮膚を赤く盛り上げて、蕁麻疹になります。また、ヒスタミンは神経に作用し、かゆみを引き起こします。
・どんな症状?… 水や風など、体温との差がある物質に触れたり、急に皮膚を温めたり冷やしたりすることが刺激となり、ヒスタミンが放出され蕁麻疹になります。
・できるだけ掻かない … 掻くと皮膚が傷つきます。しかし、かゆみを我慢することはとても辛いことです。引っ掻き傷ができないうちに、皮膚科を受診しましょう。また、かゆみを誘発しないよう、お風呂はぬるめにし、短時間で切り上げましょう。
・症状をメモして受診 … 蕁麻疹はいろんな種類があり、それによって治療法が異なります。受診の時には「どのような時に発症するのか」「かゆみがどれくらい続くのか」などをメモして行きましょう。症状が出た時の写真を見せるのも治療に役立ちます。
11月10日はトイレの日。それにちなんで今月は、決して珍しくないこどもの便秘についてお話します。
【 そもそも便秘って? 】
便秘とは、便が長い間出ないか、出難い状態を言います。週に3回より少なかったり、4日以上出ない日が続いたりした場合は、便秘と考えます。2~3日置きにしか出なくても、ちょうど良い軟らかさ、分量であれば、便秘ではありません。反対に、毎日出てはいても、硬かったり、出す時に痛がって泣いたり、肛門が切れて血が出たりするような場合は便秘です。腸に便が溜まり過ぎると、少量の便が頻繁に漏れるようになります。ですから、小さいコロコロの便や、軟らかい便が少しずつ出る場合も、便秘の疑いがあります。また、便秘が続くと、腸内細菌のバランスが崩れ、とても臭いの強い水様便が漏れてくることもあります。
【 2割が便秘 】
こどもの2割が便秘です。特に離乳の開始や終了の頃、トイレットトレーニングの頃は便秘になり易いです。
【 早めの治療が大事 】
適切に治療を行えば、数日~2ヵ月で「週に3回以上快適に便が出る」状態になります。その状態を続けていると1~2年で治ることも少なくありません。大人になるまで治療が必要なこともありますが、規則正しい生活リズムや、栄養バランスのとれた食事、正しい内服を続けていれば、普通に快適に暮らせます。治療は、早くスタートした方が経過は良いです。こどもは自分で症状を訴えるのがとても難しいです。便秘で痛い辛い思いをすると、トイレが嫌いになり、なおさら、排便を我慢するようになります。こうなると悪循環です。例えば、便が4日間、腸に溜まると、腸は「4日分」広がります。すると、4日経たなければ便意を感じなくなるのです。また、便秘は再発率の高い病気です。いったん良くなっても、再発した場合は、早めに受診しましょう。
【 足をクロスにしていませんか? 】
排便痛を経験した子、トイレットトレーニングで排便を失敗した子は、排便を我慢しがちです。すると、便が出ないように足をクロスしたり、部屋の隅でしゃがみこんだりします。こんな様子に気付いたら、排便状況を振り返ってみましょう。
新型コロナウイルス感染症防止の為、大人もこどもも、園舎内へ入る前に、必ず手を洗ってください。また、園内では大人もこども(幼児クラス)もマスクを着用します。より一層、感染防止に尽力します。保護者の皆さんも、ご協力くださいますよう、お願いします。
【 風邪 】
鼻水、咳、熱の子が増えてきました。症状の軽いうちに受診しておきましょう。引きつづき、次のことをお願いします。
(1)一度 発熱したら、解熱後、24時間経過してから登園してください。(2)咳、鼻水、頭痛、腹痛、下痢、嘔吐など、何かしら症状がある時は必ず受診し「保育園へ行っても良いか。他の子にうつさないか。」を医師に診断して貰ってください。(3)家族がそれらの症状で休む場合は、一緒に休んでください。例えば、きょうだいが風邪で休む場合は、一緒に休んでください。(4)37.5℃以上の熱に加え、症状がある場合はお迎えをお願いすることもあります。保育保健の新しい生活様式、ご協力、よろしくお願いします。
【 こどもは乾燥肌 】
大人の皮膚バリアは0.02㎜です。こどもの皮膚は、その半分ほど。これだけ薄いのでとても乾燥し易く、刺激に敏感なのです。1歳頃から皮脂分泌が減り、夏でもカサカサです。38℃くらいのお湯で十分に汗や汚れを流した後、よく泡立てた石鹸で優しくくまなく洗ってあげましょう。石鹸とお湯を、ペットボトルやビニル袋に入れて振ると、簡単に泡立ちます。これを入浴前に用意しておくと楽です。洗い残し易い部分は、耳の周り、首、わきの下、お尻の割れ目、足の裏などです。しわを伸ばして丁寧に洗ってあげてください。石鹸をしっかり洗い流したら、たっぷり保湿してあげましょう。洗い残し易い部分は、保湿剤も塗り忘れ易い部分です。また、虫刺されや、ちょっとした肌荒れから悪化し、とびひになります。なお、とびひの部分はすべて覆って登園してください。顔に広がり覆えない場合は、登園できないこともあります。楽しい保育園生活、感染拡大防止のため、軽いうちに受診してあげてください。
こどもたちの靴が窮屈になり、そろそろ買い替えをお考えのご家庭も多いのではないでしょうか。そこ
で、今月は、正しい靴の「選び方」「履き方」についてお話します。
【 靴の選び方 】
① 甲の部分が「マジックベルト」で留められること … 足のベストポジションをキープします。
② かかと周りがしっかりしている … かかとを安定させて、まっすぐ立たせる為に重要です。
③ 靴底が歩き方に合っている … 0~2歳児=横ブレし易い時期です。靴底が地面にピタッとつき安定するもの。足を支えるかかとから足首にかけての保護性・強度を最優先します。 3歳以降=足のおやゆびで地面を蹴り出す「かえり動作」ができるようになり、歩行が安定してきます。足がダイナミックに動かせることが重要です。靴を持って曲げた時に、つま先からかかとに向かって3分の1の関節の位置が楽に曲がり、クッション性があるものを選びましょう。
④ つま先に適切な余裕がある … こどもの足の成長は半年で0.5㎝伸びます。大き過ぎる靴は足が前に滑りゆびや爪がつま先に押し込められてしまいます。また踏ん張れない為、かかと重心や、浮きゆびになり易くなります。大き過ぎる靴は靴の中で足が前後左右に激しく動き歪むので、型崩れが早くなります。
⑤ ちょうど良いサイズ … 靴の中敷きを出し、上に立たせ、ゆび先に0.7~1.0㎝の余裕がある状態が、「今ちょうど良いサイズ」です。この余裕が0.5㎝以下になったら足を測定して買い替えましょう。
⑥ 足の大きさと靴サイズを知る方法 … 足の測定シート(http://www.jes.gr.jp/foot_keisoku1218.pdf)
【 靴の履き方 】
① マジックベルトをじゅうぶんに緩める。
②足を靴の中に入れ、かかとと靴のかかとを合わせる為に「かかとトントン」をする。
③マジックベルトをしっかり引き寄せ、足を安定させる。
【 歯科検診の結果 】
2日(木) 歯科検診を行いました。軽い虫歯の子はいましたが、治療継続中で、放ったらかしの子は
一人もいません。「ピカピカだね!」と褒められた子もいました。皆さん、この調子で、丁寧に仕上げ磨きを続けてあげてください。
【 心肺蘇生、AEDの使い方を訓練しています 】
プールや水遊びを始める前に、心肺蘇生やAEDの使い方を、全職員、訓練しています。
【 体調不良の子が増えています 】
熱、咳や鼻水、だるさ、等、体調不良の子が増えています。症状がなくなってから24時間経過後の登園など、感染拡大防止にご協
力頂き、ありがとうございます。
【 熱中症にご注意 】
こどもは、汗腺をはじめ、体温調節能力がまだ十分に発達していません。そのため、熱中症になり易いです。体内に熱がこもり易く、
体温が上昇し易くなります。気温が体表温度より高くなると、熱を逃すことができず、反対に周りの熱を吸収するリスクが高くなります。
・照り返しの影響を受け易い … 大人よりも身長が低い為、地面からの照り返しの影響を大きく受けます。大人の顔の高さで32℃の場合、こどもの顔は35℃位です。
・のどが渇く前に水分補給 … 遊びに熱中し過ぎると、水を飲むことを忘れがちです。大人が声を掛け、のどが渇く前に水分補給することが予防の要です。
・ゆったりした服装 … 汗を蒸発させ易く、涼しい服装が良いです。
・暑さに慣れさせる … 早寝早起き、規則正しい生活、適度な運動で汗をかくことに慣れさせることも大切です。
【 感染拡大防止のご協力、ありがとうございます!】
こどもたちは、とても手洗いが上手になりました。皆さんがお忙しい中、登園時、おむかえ時と、毎日手洗いをして園舎へ入ってくださること、毎朝の検温と体調チェック、職員との情報交換が、こどもたちの健康を守ります。引き続き、手洗いの徹底、体調チェックをお願いします。
【 保健行事のお知らせ 】
2日(木)9:00am.歯科検診、16日(木)3:45pm.全園児内科系健診です。こどもたちの健康を守る為、ご登園くださいますと助かります。
【 熱中症予防 】
当園では、中野区の基準に則り「乾球温度35℃以上、もしくは、暑さ指数 WBGT 31℃以上」の場合、原則、室内で過ごします。また「水温+気温 が 65℃を超える」場合は、原則、プールも入りません。WBGTは、インターネットで1日2回は確認し、情報収集しています。こどもたちに、熱中症になり易い状態、予防するにはなどを話しています。寝不足、朝食抜き、風邪や下痢の時は、熱中症になり易いです。このような時は、登園は難しいかもしれません。水筒には水を満タンに入れること(外出時は重くなるのでこの限りではありません)、のどが渇く前に水分を摂取すること、何か症状があればすぐに大人に教えること、つらい症状を我慢しないこと、暑い時はマスクを外すこと、このようなことも、こどもたちに話しています。
【 光化学スモッグ 】
発令された場合、全クラスの窓とカーテンを閉め、室内で過ごします。
【 とびひ 】
虫刺されやあせも、アトピー性皮膚炎など、原因は様々です。こどもが掻き始めたら、早めに受診しましょう。飲み薬や塗り薬でかゆみや炎症を抑えることができます。皮膚が剥け、分泌液が出ている部分は、ガーゼなどで覆ってきてください。顔や全身に広がり、覆うことができなくなると、他の子に感染してしまうため、登園できません。また、分泌液が出ている状態では、プールには入れません。シャワーで汗を流します。
消毒用アルコールの品薄が続き、マスクの価格はまだ戻りません。パニック買いという現象は、発信される不確実な情報が引き起こします。今回のように、誰もが激しいストレスを感じている時、平常心を保つことはとても難しいです。それは、脳の前頭葉が不安定になるからなのです。おでこの後ろにある前頭葉、本来、ここは理性的に働きます。ところが、恐怖や不安の感情が強くなり過ぎるとアドレナリンが多量に分泌され、コントロール不能になってしまうのです。 また反対に、楽観的になり過ぎて、無根拠な自信で「三密」な場へ出かけてしまうこともあります。
そうすることによって「自分は大丈夫」と思い込みたいのです。自分自身のモノながら、脳はなかなか一筋縄ではいきません。
ウイルスには膜に包まれたタイプとそうでないタイプがあります。インフルエンザやコロナは前者です。この膜は脂質です。だから、脂肪を溶かすアルコールや石けん、塩素が効果的なのです。手を石けんで洗うと、油分が奪われて、カサカサしますよね。あれです。あれが「脂肪を溶かしている」サインです。いつにも増して徹底的に手を洗いましょう。石けんをつける前に、十分に水洗いします。余分な汚れは石けんの働きを弱めます。洗浄剤であれば、ハンドソープにこだわる必要はありません。固形石鹸、ボディソープ、シャンプー、何で洗っても構いません。お気づきのとおり、食器洗剤や、家庭用洗剤でも汚れは落ちるのですが、洗浄力が強過ぎて、手荒れがひどくなるリスクが高いです。また、ウイルスの侵入を防ぐ表皮を守る為、洗った後はクリーム等で保湿しておきましょう。
物の表面ではどのくらい生きているのか、世界中で躍起になって研究しています。最新情報は 「 段ボールの表面=24 時間、ステンレス鋼の表面=2 日間、ポリプロピレン(衣装ケース、電子レンジ用トレイ、車のバンパー、哺乳器具、おもちゃ等に使われている硬いプラスチック)=3 日間、サージカルマスク=7 日間 」 です。いずれにせよ、徹底洗浄が有効です。新型コロナに限らず、感染防止の要は「つけない・増やさない・やっつける」です。手がどのように動き、どこを触れているか意識しましょう。そして、首から上を触らないようにしましょう。
マスクや70%消毒用アルコールは品薄が続いています。発信される不確実な情報がパニック買いを助長し、い つになったら回復するのやら、見通しが立ちません。今回のように、誰もが激しいストレスを感じている時、平常心を保つことはとても難しいです。それは、脳の前頭葉が不安定になるからなのです。おでこの後ろにある前頭葉、本来、ここは理性的に働きます。ところが、恐怖や不安の感情が強くなり過ぎるとアドレナリンが多量に分泌され、コントロール不能になってしまうのです。 また反対に、楽観的になり過ぎてしまい、無根拠な自信で「三密」な場へ出かけてしまうこともあります。そうすることによって「自分は大丈夫」と思い込むのです。自分自身のモノながら、脳はなかな一筋縄ではいきません。
ウイルスには膜に包まれたタイプとそうでないタイプがあります。インフルエンザやコロナは前者です。この膜は脂質です。だから、脂肪を溶かすアルコールや石けん、塩素が効果的なのです。手を石けんで洗うと、油分が奪われて、カサカサしますよね。あれです。あれが「脂肪を溶かしている」サインです。いつにも増して徹底的に手を洗いましょう。石けんをつける前に、十分に水洗いします。余分な汚れは石けんの働きを弱めます。洗浄剤であれば、ハンドソープにこだわる必要はありません。固形石鹸、ボディソープ、シャンプー、何で洗っても構いません。お気づきのとおり、食器洗剤や、家庭用洗剤でも汚れは落ちるのですが、洗浄力が強過ぎて、手荒れがひどくなるリスクが高いです。また、ウイルスの侵入を防ぐ表皮を守る為、洗った後はクリーム等で保湿しておきましょう。
物の表面ではどのくらい生きているのか、世界中で躍起になって研究しています。最新情報は 「 段ボールの表面=24 時間、ステンレス鋼の表面=2 日間、ポリプロピレン(衣装ケース、電子レンジ用トレイ、車のバンパー、哺乳器具、おもちゃ等に使われている硬いプラスチック)=3 日間、サージカルマスク=7 日間 」 です。いずれにせよ、徹底洗浄が有効です。新型コロナに限らず、感染防止の要は「つけない・増やさない・やっつける」です。手がどのように動き、どこを触れているか意識しましょう。そして、むやみに首から上を触らないようにしましょう。
毎⽇の健康チェックをお願いします。
必ず、体温を測り、全⾝チェックを⾏ってください。腹痛、吐き気、下痢、発疹、とびひ、⽬の症状、やけど、頭を打った等がある場合は、必ず受診し、医師に「登園しても他の⼦に
うつさないか」「保育園で通常の⽣活ができるか」を確認してください。
などがある場合、お迎えをお願いすることがあります。
⼊園後1年は、いろんな感染症にかかりやすいです。仕事を休んだり、早退したりして、職場に気をつかい、⾟くなることもあるでしょう。その気持ちを思いながら、いつもお電話しています。
こどもの健康のみならず、家族のことも含め、どんな些細なことでも結構です。いつでもご相談ください。いつでもお待ちしています。
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